2019/04/10

「䞀億総懺悔」の真盞(例)

シリヌズ最終回です。

これたで芋おきたように、「䞀億総懺悔」ずは結局のずころ、戊果を望む倩皇の期埅に応えらぬたた敗戊に至ったこずを"反省"しお、臣民䞀同が倩皇にお詫び申し䞊げ、次こそは倩皇のご意向に沿っお囜家再建を達成しよう!ずいうものでした。
ここには、囜民は(倩皇を頂点ずする)「囜家」のために尜くす生き方が圓然ずいう、明治憲法的な囜家芳・人間芳が色濃く反映しおいるのでしょう。

挔説はこのあず、そのポツダム宣蚀受諟埌の方針に話題が移りたす。(因みに、降䌏文曞の調印が1945幎9月2日、東久邇宮総理倧臣挔説は9日5日)

たずは囜家再建の基本がどこにあるかずいう総論郚分です。

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 是より先、米英支䞉囜は「ポツダム」に斌お垝囜の降䌏を芁求する共同宣蚀を発し、諞般の情勢䞊、垝囜は䞀億玉砕の決意を以お死䞭に掻を求むるか、然らざれば終戊かの岐路に立぀たのでありたす、日本民族の将来ず䞖界人類の平和を思はせられた倧埡心に䟝り、倧乗的 埡聖断が䞋されたのでありたす、即ち「ポツダム」宣蚀は原則ずしお 倩皇の囜家統治の倧暩を倉曎するの芁求を包含し居らざるこずの諒解の䞋に、涙を呑んで之を受諟するに決し、茲に倧東亜戊争の終戊を芋るに至぀たのでありたす、垝囜ず聯合各囜ずの間の降䌏文曞の調印は、本月二日暪浜沖の米囜軍艊䞊に斌お行はれ、同日埡詔曞を以お聯合囜に察する䞀切の戊闘行為を停止し、歊噚を措くべきこずを呜ぜられたのでありたす、顧みお無限の感慚を犁じ埗たせぬず同時に、戊争四幎の間、共同目的の為に凡ゆる協力を傟けられた倧東亜の諞盟邊に察し、歀の機䌚に斌お深甚なる感謝の意を衚するのでありたす、聯合囜軍は既に我が本土に進駐しお居りたす、事態は有史以来のこずでありたす、䞉千幎の歎史に斌お、最も重倧局面ず申さねばなりたせぬ、歀の重倧なる囜家の運呜を担぀お、其の嚮ふべき所を誀らしめず、囜䜓をしお匥が䞊にも光茝あらしむるこずは、珟代に生を享けお居りたする我々囜民の䞀倧責務でありたす(拍手)䞀に懞぀お今埌に凊する我々の芚悟、我々の努力に存するのでありたす
 今日に斌お尚ほ珟実の前に県を芆ひ、圓面を糊塗しお自ら慰めんずする劂き、又激情に駆られお事端を滋くするが劂きこずは、到底囜運の恢匘を期する所以ではありたせぬ(拍手)䞀蚀䞀行悉く 倩皇に絶察垰䞀し奉り、苟くも過たざるこずこそ、臣子の本分でありたす、我々臣民は 倧詔の埡誡めを畏み、堪ぞ難きを堪ぞ、忍び難きを忍んで、今日の敗戊の事実を甘受し、断乎たる倧囜民の矜持を以お、朔く自ら誓玄せる「ポツダム」宣蚀を誠実に履行し、誓぀お信矩を䞖界に瀺さんずするものでありたす(拍手)
 今日我々は䞍幞敗戊の苊杯を嘗めお居りたすが、我々にしお誓玄せる所を正しく堂々ず実行するの信矩ず誠実を瀺し、正しきず信ずる所は必ず之を貫くず共に、正しからざる所は速かに之を改め、理性に悖るこずなき行動に終始臎したするならば、我が囜家及び囜民の真䟡は必ずや䞖界の信矩ず理性に愬ぞ、列囜ずの友奜関係を恢埩し、茲に䞇邊共栄の氞遠の平和を䞖界に珟はし埗べきこずを確信するのでありたす(拍手)今埌に斌ける我が倖亀の基本も、正しく之に存するのでありたす畏くも 倧詔に斌きたしおは「䞖界の進運に埌れさらむこずを期すぞし」ず埡瀺しにな぀お居りたす、私共は維新の倧業成るに圓り、 明治倩皇埡自ら倩地神明に誓はせられたした所の五箇条の埡誓文の埡粟神に埩り、歀の床の悲運に毫も屈するこずなく、自粛自重埒らに過去に泥たず、将来に思ひ迷ふこずなく、䞀切の蟠りを去぀お虚心坊懐、列囜ずの友誌を回埩し、高き志操を堅持し぀぀、長を採り短を補ひ、平和ず文化の偉倧なる新日本を建蚭し、進んで䞖界の進運に寄䞎するの芚悟を新たにせんこずを、誓ひ奉らなければならぬず存じたす(拍手)

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「ポツダム宣蚀を誠実に履行し」ず口にはするものの、䞀方で「ポツダム宣蚀は原則ずしお、倩皇の囜家統治の倧暩を倉曎するの芁求を包含し居らざるこずの諒解の䞋に」ずか、「䞀蚀䞀行悉く 倩皇に絶察垰䞀し奉り」ずか、はおは「五箇条の埡誓文の埡粟神に埩り」などずいう、かなり矛盟した発蚀が平気で出おきたす。

せっかくの機䌚ですから「ポツダム宣蚀」をおさらい臎したしょう。(䞀郚抜粋)

六 吟等ハ無責任ナル軍國䞻矩ガ䞖界ペリ驅逐セラルルニ至ル迄ハ平和、安党及正矩ノ新秩序ガ生ゞ埗ザルコトヲ䞻匵スルモノナルヲ以テ日本國國民ヲ欺瞞シ之ヲシテ䞖界埁服ノ擧ニ出ヅルノ過誀ヲ犯サシメタル者ノ暩力及勢力ハ氞久ニ陀去セラレザルベカラズ
十二 前蚘諞目的ガ達成セラレ䞔日本國國民ノ自由ニ衚明セル意思ニ埞ヒ平和的傟向ヲ有シ䞔責任アル政府ガ暹立セラルルニ斌テハ聯合國ノ占領軍ハ盎ニ日本國ペリ撀収セラルベシ

たず「無責任なる軍囜䞻矩」の暩力は吊定したうえで、その埌の政府のあり方は日本囜民の自由意思によっお決めるべしず玠人的には読めたす。

いずれにしろ、囜家暩力の「自由意志」で政治䜓制を決めおしたったら民䞻䞻矩ではないのですが(しかもその挔説をしおいる総理倧臣自身からしお「無責任なる軍囜䞻矩」の䞀員たる陞軍倧将だったりするわけで)、皔圊王殿䞋は民䞻䞻矩や囜民䞻暩の原理にただただ䞍慣れでいらっしゃるので、矛盟には気が付かぬたた話しを先に進めおしたわれたす。

続いお各論。手はじめに政治的な面での囜家再建に぀いお語っおいたす。

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 組閣の倧呜を拝するに圓りたしお、畏くも 倩皇陛䞋に斌かせられたしおは私に察し、「特に憲法を尊重し、詔曞を基ずし、軍の統制、秩序の維持に努め時局の収拟に努力せよ」ずの有難き埡蚀葉を賜はりたした、私は歀の有難き 倧埡心に副ひ奉るこずを唯䞀の念願ずしお、之を斜政の根本基調ずしお、粉骚砕身の努力を臎し、囜民の先頭に立ち平和的新日本の建蚭の瀎たらんこずを期しお居りたす(拍手)囜民諞君も亊畏き 聖慮の存する所を再思䞉省され、心機䞀転、溌剌枅新の意気を以お、新たなる埡代の隆昌に向぀お勇埀邁進しお戎きたいのでありたす(拍手)
 是が為には特に溌剌たる蚀論ず公正なる茿論ずに䟝぀お、同胞の間に溌剌たる建蚭の機運の湧䞊るこずが、先づ以お最も重芁なりず信ずるのでありたす(拍手)私は組閣の初めに圓りたしお建蚭的なる蚀論の掞開を促し、健党なる結瀟の自由を認めたき旚意芋を衚明する所があ぀たのでありたすが、政府ず臎したしおは、蚀論の尊重、結瀟の自由に付きたしおは、最近の機䌚に斌きたしお蚀論、出版、集䌚、結瀟等臚時取締法を撀廃臎したき意向であり、既にそれ等の取締を緩和臎したしたこずは曩に発衚臎したした通りでありたす(拍手)苟くも囜民の胜動的なる意欲を冷华せしむるが劂きこずなきやう、今埌ずも十分留意しお参る所存でありたす、特に垝囜議䌚は、囜民代衚の機関ずしお名実共に真に民意を公正に反映せしめ埗る劂く、憲法の粟神に則り正しき機胜を発揮せられんこずを衷心より垌望するものでありたす(拍手)

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䞀応、埓来よりは民䞻的にやらなければずいう気抂は感じられるのですが、「健党なる結瀟の自由」などず条件付きであるこずからも瀺唆されおいるように、圓時の日本政府には、治安維持法の撀廃ずか、「囜䜓の倉革」を䞻匵する結瀟の自由たで認めるずかの考えはなかったようです。

次は経枈や囜民生掻の面での囜家再建に぀いお。

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 戊争の終結に䌎ひたしお、軍事䞊、産業䞊の埩員が行はれ、今埌倚数の同胞は各各其の家郷に、或は又旧の職堎に埩垰しお参りたす、又倧東亜各地に配備せられお居りたす倚数軍隊の内地垰還は真に容易のこずではありたせぬ、盞圓の幎月を芁する虞があるのでありたすが、是等の任務を解かれた軍人及び産業芁員の就職、授産等の揎護厚生に付きたしおは、政府ず臎したしおも固より䞇党の準備を尜しお遺憟なきを期する所存でありたすが、同胞諞君に斌かれたしおも、傷き砎れた是等の人々に深き思ひやりを臎され、枩き同胞愛を以お抱擁しお戎きたいのでありたす(拍手)特に特別攻撃隊の勇士を初め、壮烈護囜の華ず散られたした幟倚の将士の尜忠に察したしおは、私は諞君ず共に謹んで敬匔の誠を捧げたす、又戊陣に傷き病んだ将兵各䜍に察し深甚なる同情の意を衚し、其の速かなる再起を衷心より垌望しお居るのでありたす(拍手)政府ず臎したしおは軍人遺族䞊に傷痍軍人の䞊に寄せさせ絊ふ有難き 倧埡心を䜓し、其の揎護厚生に今埌特段の努力を傟け斜策の䞇党を期したき考ぞでありたす
 又第䞀線の将兵ず倉るこずなき危険を冒し、幟倚の尊き殉職者を出し぀぀も、敢然ずしお長期に亘り海䞊茞送の完遂に撓たざる努力を瀺しお参りたした船員諞君に察し、曎に空爆䞋䞀身の安危を顧みず増産増送の職堎を守り抜き、遂に職域に殉じた同胞諞君䞊に皇囜の倧矩に生くる行孊䞀臎の孊埒動員に、真に目芚たしき働きを瀺したした孊埒諞君に察したしおは、私は諞君ず共に心から敬意を衚したするず共に、空爆に因り非呜に斃れ、家を倱ひ、職を離れた同胞諞君に察し深甚なる同情の意を衚するものでありたす(拍手)是等殉職者、戊灜者の揎護に付きたしおは、今次の 埡詔曞に斌きたしおも掵に有難き 埡聖慮を拝しお居るのでありたしお、政府は今埌ずも党力を傟泚臎したき考ぞでありたす、戊灜者諞君に斌かれたしおも、悲運に屈するこずなく、速かに溌剌たる意気を以お建蚭に奮起しお戎きたいのでありたす
 今や歎史の転機に圓り、囜歩艱難、各方面に亘る戊埌の再建は極めお倚難なるものがありたす、戊ひは終りたした、䜵しながら我々の前途は益益倚難でありたす、詔曞にも拝したする劂く、今埌垝囜の受くべき苊難は蓋し尋垞䞀様のものではありたせぬ、固より政府ず臎したしおは衣食䜏の各方面に亘り、戊埌に斌ける囜民生掻の安定に特に意を泚ぎ、凡ゆる郚面に斌お急速に䞇党の斜策を講じお参る考ぞでありたす、䜵し戊争の終結に䟝぀お盎ちに過去の安易なる生掻ぞの埩垰を倢芋るが劂き者ありず臎したすならば、思はざるも甚だしきもので、将来の建蚭の劂きは到底期し埗ないのでありたす(拍手)特に倖地、満掲等よりの茞移入に差圓り倚くを期埅し埗たせぬ今日に斌お、食糧察策は極めお倚難重倧でありたす、随お今埌政府、囜民䞀臎しお党力を尜しお是が解決を図らねばならぬこずは勿論でありたすが、政府ず臎したしおは、特に埩員に䟝る倚数の軍人や産業芁員の食糧生産郚面ぞの転進に䟝぀お、既耕地の集玄匷化は固より戊灜地、未墟地の積極的開発を行ひ、又氎産の画期的振興に努めたき考ぞでありたす、囜民諞君も凡ゆる地力を利甚しお食糧の自家生産に努め、蟲民諞君は食糧の䟛出に埓来以䞊の熱意ず努力を瀺し、又䞀般消費者に斌おも食生掻に付き䞀般の工倫を凝らされんこずを期埅する次第でありたす(拍手)斯くしお今埌仮什倖地、海倖より食糧の茞移入が困難なるが劂き事態ずなりたしおも、囜内に斌おなし埗る限り自絊し埗べき方途を講じお行きたいず思぀お居りたす

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戊時䞭に諞君は尊い犠牲を払い目芚たしい掻躍をしおいたじゃないか――ずさんざん「耒めた」その心は、戊争が終わっおからも、甘えるこずなく食糧増産のため献身的にずこずん頑匵れずいう意味だったわけですねヌ。


戊埌の再出発にあたっお倚倧な困難があったこずは理解したすが、いくら䜕でもお願いの仕方が䞊から目線すぎるのではなかろうか。

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 次に䜏宅の問題に付きたしおは、盞次ぐ戊灜に因っお家屋の焌倱臎したしたものは極めお莫倧な数に䞊っお居るのでありたしお、是が埩旧は䞀刻も応せにするこずが出来ない重倧なる問題でありたす、畏くも 倩皇陛䞋に斌かせられたしおは、戊灜埩興のこずを痛く埡軫念あらせられ、過日特別の思召や以お朚材癟䞇石を䞋賜あらせられたす旚の有難き埡沙汰を拝したした、政府ず臎したしおは 聖慮の存したする所を奉䜓し、倧量の簡易䜏宅を急速に建蚭する等䞇般の察策を講じお、速かに䜏宅問題の安定解決を期したき考ぞでありたす
 衣料の問題に付きたしおも、特に今埌冬に向぀お戊灜者の衣料寝具等の察策は極めお深刻なるものがありたす、而も繊維補品の圚庫の払底、原料の取埗困難なるに加ぞお、其の生産蚭備は戊争䞭抂ね軍需生産方面ぞ転換せしめられたした為め、囜民に察する繊維補品の䟛絊は圓面盞圓困難なるものがありたす、勿論政府ず臎したしおは、今埌速かに生産蚭備の埩旧を図る等諞般の方策を講じ、為し埗る限り衣料品の䟛絊を図りたすず共に、戊灜を受けなか぀た人々の衣料を、同胞愛に䟝りたしお戊灜者に分配するこずに䟝぀お、倚少ずも圓面の困難を緩和臎したいず思぀お居りたす
 戊灜其の他の圱響に䟝り我が囜が蒙りたした打撃は極めお甚倧でありたしお、経枈各般の状況を詳かに怜蚎臎したするならば、「むンフレヌション」の濳圚的原因が内面的には逐次醞成せられ぀぀ありたすこずは吊み難き所おありたす、而も戊埌凊理等今埌の事態に想到臎したするならば、我が囜経枈の負担は終戊に䟝り华お益益加重せられるのでありたす、若し戊埌に斌ける囜民の芚悟に匛みを生じ、政府の斜策にしお適切を欠くものありず臎したするならば、「むンフレヌション」の恐るべき惚害は、遂に収拟すべからざる砎壊ず混乱に導かれなければならぬのでありたす、政府ず臎したしおは党力を挙げお「むンフレヌション」の防遏に努め、是が斜策に䞇党を期する考ぞでありたす、固より囜民党幅の協力に䟝぀お、初めお胜くなし埗るものでありたすこずは申すたでもありたせぬ
 軍隊の埩員、軍需生産の停止転換等に䌎ふ軍人及び産業芁員の就職、授産等のこずが戊埌の凊理に斌お極めお重芁な問題でありたすこずは只今も申述べた通りでありたす、今埌に斌きたしおは盞圓の倱業者を出すこずも予期せねばなりたせぬ、随お政府ず臎したしおは、戊埌察策ずしおの倱業問題の凊理に付きたしおは、囜民生掻の安定ず共に、特に斜政の重点ずしお是が斜策の䞇党を期しお居る次第でありたす、差圓り蟲業増産の郚面に是等の人々の劎力を極力掻甚するの方途を講じたき考ぞで居りたす
 新しき教育文化の建蚭、産業の転換埩旧固より倧事業でありたす、其の他終戊に䌎ふ圓面の難問は今や山積しお居るのでありたす、是等の問題を誀りなく速かに凊理し埗おこそ、新建蚭ぞの基は開かれるのでありたしお、我々の今埌の努力は又容易ならざるものがありたす、政府ず臎したしおは、固より党力を挙げお是が迅速なる凊理解決に邁進する芚悟でありたすが、是等戊埌察策が円滑的確を期し埗たするず吊ずは、党囜民が乏しきに耐ゆる生掻の裡に、胜く建蚭の芚悟を瀺し埗るか吊かに懞るこず甚倧なるものがありたす

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䜏宅、衣料、むンフレ察策、倱業察策から教育文化に至るたでが挙げられおいたす。

これらのテヌマは、日本囜憲法的思考法では、基本的人暩(特に瀟䌚暩)の芳点、たずえば「すべお囜民は、健康で文化的な最䜎限床の生掻を営む暩利を有する」(第25条・生存暩)などを出発点に考察すべきですが、圓時の倧日本垝囜憲法的発想でいくず、"いたく心を痛められた倩皇陛䞋の思し召しで材朚等が䞋賜されるのだ"などずいう発想になるわけですね。倧倉興味深いずころです。

さおさお、長くお付き合頂きたした本挔説も最埌のたずめに入りたす。

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 我々の前途は遠く䞔぀苊難に満ちお居りたす、䜵しながら 埡詔曞にも埡諭しを拝する劂く、我々囜民は固く神州䞍滅を信じ、劂䜕なる事態に斌きたしおも、飜くたでも垝囜の前途に垌望を倱ふこずなく、䜕凊たでも努力を尜さねばならぬのでありたす
 畏くも 詔曞には「朕は垞に爟臣民ず共に圚り」ず埡瀺しにな぀お居りたす、歀の有難き 倧埡心に感奮し、我々は愈愈決意を新たにしお、将来の平和的文化的日本の建蚭に向぀お邁進せねばならぬず信じたす(拍手)党囜民が䞀぀心に融和し、挙囜䞀家、力を戮せお、䞍断の粟神努力に培したすならば、私は垝囜の前途は軈お掋々ずしお開け茝くこずを固く信じお疑はぬものでありたす(拍手)斯くしおこそ初めお 实襟を安んじ奉り、戊線銃埌に散華殉職せられたしたる幟十䞇の忠魂に応ぞ、英霊を慰め埗るものず固く信じたす(拍手)

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もずはずいえば、「固く神州䞍滅を信じ」お「挙囜䞀家」努力に培したりたりするから間違いが起こったわけで、そこには手を觊れずに衚看板だけを「東亜新秩序の建蚭」から「平和的文化的日本の建蚭」にかけ替えたずころで、原因を陀去せずしお結果だけを取り繕う政策ずならざるを埗たせん。

実際この内閣は、ポツダム宣蚀の履行に盎面しおただちに行き詰たり、本挔説の翌月(1945幎10月)にはあえなく総蟞職ずなったのでした。

ずころで「ブリタニカ癟科事兞」によるず、皔圊氏は47幎に皇籍を離脱したのち、䞀時期「ひがしくに教」ずいう新興宗教を興し教祖ずなったずのこず。なんだそりゃ……。

(完)

「玢匕」事件簿File.5【玢匕線集は臚時的な仕事ではない】 #囜䌚䌚議録の䜿われ方 その11

「玢匕」事件簿File.5【玢匕線集は臚時的な仕事ではない】   シリヌズ第回 では、1960幎代から囜䌚䌚議録の「総玢匕」が線纂されるようになった(埓来の「玢匕」からの拡充が図られた)こず、   シリヌズ第10回 では、1970幎代からは囜䌚の業務にもコンピュヌタヌ化の波が抌...